ふとした瞬間に「死にたい」「消えたい」と口にしてしまってはいませんか。
昔の出来事を思い出した時
何か嫌な事が有った時
孤独を感じた時
イライラした時
妙に虚しくなってしまった時
本当に無意識のうちに「死にたい」「消えたい」と口にしてハッとした事がある人はきっと少なく無いでしょう。
今回は「死にたい」「消えたい」が口癖の人が心に抱えている根本の気持ちと、その対処法について考えてみたいと思います。
「死にたい」「消えたい」の口癖は自浄作用
無意識の「死にたい」「消えたい」と口癖のように呟いてしまうのはそれだけ心が疲れ切ってしまっている証拠です。
日常的にふとした瞬間に「死にたい」「消えたい」とつぶやいてしまっている人のほとんどは本当に今すぐ死にたいと思っているわけではありません。
それよりも「今抱えている嫌な気持ちやモヤモヤした感情をなんとかしたい」と言う気持ちから出た言葉であって、自分の中の嫌な物を吐き出している自浄作用であると考え方がしっくりくるのではないでしょうか。
しかし、人前や友人・子供の前でうっかり「死にたい」「消えたい」と口にしてしまうと必要以上に心配をかけてしまったり、何か病気を疑われたり、腫物に触れる様な扱いを受けたりと様々な弊害が出てきてしまいます。
しかし、無意識に飛び出す言葉を咄嗟に抑え込むと言うのはとても難しい事です。
「死にたい」「消えたい」と言う口癖は風邪の諸症状のようなものだと考えれば分かりやすいでしょう。
うっかり出てしまう口癖は、くしゃみや鼻水などの生理現象のような物で、無理矢理ひっこめようとした所で上手く行かないですし、結局いつかは体外に排出する事になる物なのです。
であれば「死にたい」「消えたい」という口癖を無理矢理自分の中に押し込めるよりも、そう感じる瞬間をなるべく減らしたり、「死にたい」「消えたい」と口に出してしまう原因を見つけて解決した方が、自分にとっても周囲にとってもいい効果が有ると言えるでしょう。
自分が消したいと思っているものは何かを知る
「死にたい」「消えたい」と口にしてしまう人は、
自己評価が極端に低い
自尊心を失ってしまっている
自己嫌悪に陥っている
といった傾向にあります。
必要以上に自分に自信が無かったり、自分なんて何の価値も無いと思っていたりしていませんか。
しかし、普段何気なく生活している中で自分の中にある深い部分についてじっくり考えたり向き合ったりする事は殆ど無いと思います。
いきなり自己評価が低い原因や自尊心を失う事になったいきさつについて考えようとしても、気持ちがついて行かなかったり考えがまとまらなかったりするかもしれません。
まずは、自分が「死にたい」「消えたい」と口にした時、何を考えていたのか、どんな状況だったのかを意識する事から初めてみましょう。
自分が「死にたい」「消えたい」と口にする度に今どんな状況なのか、どうしてそう思ったのかを1回1回振り返る事で、段々と自分が「死にたくなる」「消えたくなる」状況が見えるようになってきます。
例えば、
・仕事で些細なミスをしただけで「死にたい」と呟いてしまう。
・1人で居る時に過去に自分がしてしまったミスを思い出して「死にたい」と言ってしまう。
・仕事で上司から指摘を受けた後、リカバリーしたにも関わらずふとした瞬間「死にたい」と呟いていた。
と、言った具合に自分が「死にたい」「消えたい」と言ってしまった状況を一つ一つ見ていくと、少しずつ共通点や自分が引っかかるポイントが見えてきます。
今回の例の場合で言えば「仕事」での「ミス」がトリガー（引き金）となって「死にたい」と言う口癖が発動している事が分かります。
もちろん、複数の要因が重なっていたりする場合もあります。
仕事のミスだけでなく、学生時代にいじめにあっていた記憶などが重なっている場合もあるでしょう。
自分の「死にたい」「消えたい」と言う口癖が出てしまうトリガーが分かれば、自分が何故その事象を消したいと思っているのかが分かってきます。
自分のトリガーと向き合ってみる
「死にたい」「消えたい」と口にしてしまうトリガーが分かったら、何故自分がその事に対して嫌な気持ちを覚えるのか向き合ってみましょう。
向き合う方法はいくつかありますが、自分自身にあった方法を試してみてください。
自分で自分の心と向き合う
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自分で自分の心と向き合う場合、↑の自分への手紙を行ってみるのがおすすめです。
一人きりになる時間が必要になりますが、自分がどうして辛いと思ってるのか、何故トリガーに対して嫌な気持ちを抱えているのかを書き出す事で、悩みの根本を見つけて気持ちを整理する事が出来ます。
必要な物は、一人になる時間と紙とペンだけです。
自分が「死にたい」「消えたい」と無意識に思ってしまう程に「消したい」事象について一度真剣に向き合ってみると心がすっきりしますよ。
カウンセリングを受ける
自分ひとりで解決しようとすると上手く行かない、余計に落ち込んでしまう、同じことばかりが堂々巡りになってしまう。
そんな方は、一人で悩まずにカウンセリングを受けてみる事をお勧めします。
カウンセリングは完了するまでに時間はかかりますが、カウンセラーと二人三脚で自分が抱えている悩みや心に巣食うモヤモヤを解消する事が出来ます。
また、自分が気づいていなかった潜在的な悩みが見つかったりすることもあります。
あまりにも「死にたい」「消えたい」という口癖が慢性化してしまっている場合は、一人で悩まずにカウンセリングを受けてみましょう。
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うつ病の可能性を考え医療機関を受診する
はっきりとしたトリガーが見つからないにも関わらず、「死にたい」「消えたい」と言う気持ちに囚われてしまっていたり、長期間に渡って憂鬱な気持ちが抜けない場合はうつ病になっている可能性もあります。
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↑のうつ病診断などが該当するようでしたら、うつ病の可能性も視野に入れて早めに心療内科等の専門医を受診する事をお勧めします。
カウンセリングを受ける事も勿論効果的ですが、カウンセリングだけではうつ病を治すのが難しい場合があります。
時には身体的な健康状態が精神面に影響を与えている場合もありますので、うつ病もしれないと思ったらまずは医療機関を受診するようにしてください。
場合によっては投薬やサプリメントを摂取する事で回復に向かうケースもあります。
うつ病は心の風邪のようなものです、放置すれば悪化してしまいますが治療をする事で必ず快方に向かう病気ですので、躊躇せずに病院に掛かってみましょう。
口癖が出たときの対処法
自分が「死にたい」「消えたい」と口にしてしまう原因やきっかけが分かったとしても、すぐに口癖を無くす事は不可能です。
口癖は生理現象と同じような物ですので、意識していない状態で勝手に出てしまうものです。
しかし、人前や友人・子供の前でうっかり「死にたい」「消えたい」と口走ってしまうのは避けたいものですよね。
うっかり口癖が出そうになった時、出た時の対処法を覚えておきましょう。
自分のトリガーを意識する
仕事中や目上の人と話すなど緊張している状態で「死にたい」「消えたい」といった口癖が出てしまう事はあまり無いでしょう。
大抵の癖は意識する事でコントロールする事ができます。
口癖が出てしまう状態は、大抵気持ちがリラックスしている時だったり意識が目の前の出来事に集中していない時が多いはずです。
家族や友人、子供など自分が緊張状態に無い時に口癖が出る事、トリガーとなる事柄について思い浮かべてしまうと口癖が出る事を意識するようにすれば口癖が出てしまうのを最小限に抑える事ができるでしょう。
しかし、無意識の状態と言うのは誰にでも訪れます。
人間だれしも常に緊張状態で居る事は出来ませんので、そんな時は
理解のある友人や配偶者に
・「死にたい」「消えたい」と言った口癖がでしまう事
・「直したいと思っているのでもし無意識のうちに言っていたら教えてほしい」
と事情を話し、うっかり口癖が出たときに「口癖が出ているよ」と指摘してもらいましょう。
他者から指摘を受ける事で無意識の状態が意識化されるため、
癖が出た時もすぐに止める事が出来る様になります。
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ポジティブに変換する
口癖をコントールしようとしても完全に抑制するのは至難の業です。
もしも日常で「死にたい」「消えたい」と口にしてしまった場合は、自分のトリガーを確認すると同時に、ポジティブな言葉を付け加える癖をもう一つ付け加えてみる事をお勧めします。
例えば
「死にたい……けど、生きるぞ！」
「消えたい……でも自分は頑張ってる！」
といった具合に、自分の口癖にかぶせる様に自分自身にポジティブな言葉を投げかけて上げてください。
ポジティブな付け加えであればどんな事でも構いません。
「死にたい……と思った事もあったけど今は元気！」
「消えたい……と言うとでも思ったか！」
「死にたい……なんて言わないよ絶対！」
などでも構いません。
言葉の力とは不思議なもので、「死にたい」「消えたい」と言うマイナスの言葉は自分が耳から身体に入る事で余計に気持ちを暗くさせてしまいます。
意識してポジティブな言葉を口にして、ポジティブな言葉を耳から取り込む事で気持ちが落ち込む事を防いでくれます。
マイナスに進みそうになったらプラスに引き戻す。
結果がプラスにならなくても、±０なら上出来です。
「死にたい」「消えたい」の口癖は心を守る為の自衛手段
「死にたい」「消えたい」と言う口癖はあなたが自分の心を守る為に行ってきた防衛手段です。
自分で自分の心を正常に保つために自然と出る自浄作用ですので、忌み嫌わず、落ち込まずに、前向きに付き合ってみましょう。
もしかしたら身体が疲れている可能性もあります。
身体と心は一体です。
身体が疲れていると心も疲れてしまいます。
「死にたい」「消えたい」は身体のSOSでもあります。
しっかり身体を休めて上げる事も忘れないでくださいね。
あなたがあなたらしく幸せでいられることを心から祈っています。
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