悪い事をしていないのに人の顔色を伺ってしまう。
自分には関係ないのに誰かが怒っている事が恐怖でしかない。
常に何かに怯えている。
劣等感に苛まれて辛い。
刺激の強い映画やテレビ番組、辛いシーンの多いドキュメンタリーを見ると自分がその場にいるかのように苦しくなってしまう。
もしそんな風に感じる事が多いのであれば、あなたはHSPなのかもしれません。
HSP(Highly Sensitive Person/ハイリーセンシティブパーソン)は「人一倍敏感な人」の事を指します。
他人の感情や変化に敏感で、思慮深く繊細な人の事です。HSPは決して病気ではありません。
人口の5人に1人はHSPだとも言われています。
もしも自分がHSPじゃないかと思ったら少しだけこのページを覗いていってみてください。
- HSPとは?
- HSPの4つの特徴
- HSPは人混みが苦手
- HSPは深く考えて繊細に動く
- HSPが活躍できるのは静かで落ち着いた環境
- HSPに必要なのは十分なダウンタイム
- HSPチェック
- 自分を否定しなくていい
HSPとは?
HSPとはHighly Sensitive Person/ハイリーセンシティブパーソン)は1996年にアメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が提唱したものです。
共通して見られる特徴として、大きな音、眩しい光・蛍光灯、強い匂いのような刺激に対して敏感であることが挙げられる。
物事に対して容易に驚き、短い時間にたくさんのことを成し遂げるよう要求されると混乱するという性質を持つ。
エレイン・N・アーロンや他の研究者によると、HSPは人口の約五分の一を占めるという(男女によって偏りは見られない)。
(引用:ハイリー・センシティブ・パーソン - Wikipedia)
アーロン博士がHSPの概念を提唱するまで、HSPは社会的抑制、社会不安障害、社会恐怖症、発達障害などと混同されてきました。
しかし、HSPはストレスなどの外的要因を原因とした病気や障害では無く「人よりも敏感な感覚を持っている」と言う個性なのです。
HSPは感覚が非常に敏感で他者から見たら些細な事(大きな音、味覚や嗅覚、光、肌触りなど)にも過敏に反応してしまうために、発達障害の特徴の一つでもある知覚過敏では無いかと思われる事もあります。
しかし、発達障害の場合は他人の感情の機微を感じ取るのが苦手な傾向にあるのに対し、HSPは人の感情に敏感で、気づきすぎてしまうのです。
HSPの4つの特徴
HSPにはDOESと呼ばれる4つの特徴があります。
人によって特徴の出方はそれぞれですが、特徴に対しておおまかな内容をご紹介します。
D:処理の深さ(Depth of processing)
これは思慮深いとも言い換えられます。
蟻の巣穴のように一つの入り口から何十、何百にも枝分かれして物事を考える事ができます。
そのため、他者の些細なひと言や反応に対して自分が悪かったのではないか、気分を害したのでは無いかという不安に駆られることもあります。
O:過度に刺激を受けやすい(Over aroused)
他者の感情だけでなく、光や音、肌触り、匂いなど様々な感覚が刺激になります。
イベントや外出をすると、疲れて動けなくなったり寝込んでしまう事もあります。
E:感情的に反応しやすく・他者に共感性しやすい(Emotional reactivity and high empathy)
些細な事でびっくりしたり、感動したり、泣いたりします。
他者の感情にも敏感に共感してしまうため、誰かが悲しんでいたり、怒っていたりすると感情が引きずられてしまう事があります。
映画やドキュメンタリー、ニュースなどで感情が揺さぶられるような表現があると、私生活に支障を来たすほど感情が浮き沈みする事があります。
人に優しく、親切で、困っている人を放っておけない・つい手を貸してしまう事があります。
S: 些細な刺激に対しても敏感に感じ取る(Sensitivity to subtle stimuli)
天気や気圧の変化に敏感で、天気や季節の変わり目に体調を崩すことがあります。
人の髪型や、感情、ストレスの変化を敏感に感じとります。
ささいな匂いや、こもった空気・湿度などに酔って気分が悪くなったりします。
HSPは人混みが苦手
HSPにとって人混みは、すごく疲れてしまう場所です。
満員電車やショッピングモール、レストランなど人の多い場所は情報が多くなりがちで、HSPにとっては辛い場所だと言えます。
人の感情、物音、照明、音、視線、匂い、温度・湿度など様々な条件に対し神経が過敏に働くために、少し外出しただけでもドッと疲れてしまうのです。
HSPは人一倍処理する情報量が多いために、刺激が多い場所に出向くと疲労を感じやすくなります。
過敏になりたくなくても、勝手に情報を拾ってしまうため「気にしてはいけない」とか「私はどうしてこうなんだろう」と自分を責める必要はありません。
大切なのは自分が受けた刺激をじっくりと処理できる一人の時間です。
HSPは深く考えて繊細に動く
HSPの人は感覚が人一倍敏感な分、他者が気づかないような些細で細かい事によく気が付き、じっくりと考えを巡らせる事ができます。
深く考える事ができるため他人とはまた違う視点や切り口で結論を出すことができます。
そして導きだした答えを忠実に再現し、繊細に仕事をこなす事ができるのです。
HSPが活躍できるのは静かで落ち着いた環境
HSPは誰かに監視されたり、時間に追われるような環境では様々な刺激が邪魔をするため中々結果を出す事ができません。
しかし、静かで落ち着いた環境があれば自分の能力をいかんなく発揮する事ができます。
時間や他者の都合に振り回されるような場所よりも自分のペースで、ひとりでじっくりと作業ができるような環境が向いています。
HSPに必要なのは十分なダウンタイム
HSPは様々な刺激をつぶさに拾い上げてしまうため、少々の外出や他者との接触でも疲れてしまいます。
そんな時は無理をせずに、しっかりダウンタイムを取る事が大切です。
疲れを感じたら、なるべく刺激を避けてリラックスできる環境に身を置くようにしましょう。
- ヒーリングミュージックを聴く
- アロマを焚く
- 森林浴や月光浴をする
- 自分の好きなお茶とお菓子を用意してゆっくりと過ごす
など、拾ってきてしまった様々な刺激を自分のペースでゆっくりと処理できる時間を取りましょう。
人によってリラックスの仕方は異なりますので、自分が一番落ち着く環境を作るようにしてくださいね。
>>今までよりも「しっかり・ぐっすり」本当に幸せな休息を・・・
HSPチェック
次の質問に、感じたまま答えてください。
少しでも当てはまるのなら「はい」と答えてください。
まったく当てはまらないか、 あまり当てはまらない場合に「いいえ」と答えてください。
1.自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
2.他人の気分に左右される
3.痛みにとても敏感である
4.忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
5.カフェインに敏感に反応する
6.明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
7.豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい
8.騒音に悩まされやすい
9.美術や音楽に深く心動かされる
10.とても良心的である
11.すぐにびっくりする(仰天する)
12.短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
13.人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく (たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)
14.一度にたくさんのことを頼まれるがイヤだ
15.ミスをしたり、物を忘れたりしないようにいつも気をつける
16.暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
17.あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる
18.空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
19.生活に変化があると混乱する
20.デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
21.動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
22.仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
23.子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」 とか 「内気だ」 と思っていた
(出典:「ささいなことにも動揺してしまうあなたへ」著者:エイレン・N・アーロン)
以上の質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたはおそらくHSPでしょう。
しかし、どの心理テストも、実際の生活の中での経験よりは不正確です。たとえ「はい」がひとつかふたつしかなくても、その度合いが極端に強ければ、そんなあなたもHSPかもしれません。
インターネット上で出来るHSP診断テスト
48個の設問に順番に答えていくとHSPの自己診断ができるサイトです。
自分を否定しなくていい
「どうして自分はこうなんだろう」
「私のせいで気分を害してしまったのだろうか……」
「誰かを怒らせてしまっているのではないか」
日々そんな風に罪悪感を感じたり、人との付き合い方にプレッシャーを感じているかもしれません。
しかし、それはあなたがHSPだからこそ感じるものなのかもしれません。
今抱えている生きづらさはあなた自身の努力が足りないわけでも無く、あなた自身の忍耐力が足りないわけでもありません。
むしろ、頑張りすぎてしまっている、気を張り詰めてしまっているからこそ感じる辛さなのです。
あなたに必要な事は、努力する事でもなければ、辛抱強く我慢する事でもありません。
まずは、自分が人一倍敏感である事を理解して、自分を労って休ませてあげる事です。
そしてゆっくり休めたら、自分を肯定してあげてください。
周囲に合わせようと必死になっていたかもしれません。
落ち込んだ気持ちを隠して笑っていたかも知れません。
人よりも大きな荷物を背負って頑張って生ききたんです。
頑張らなくていい。
無理をしなくていい。
疲れたら休んでいい。
誰もあなたを責めたりはしません。
どうぞ、あなたがあなたらしく生きられますように心から願っています。
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