ベッドに入ってもすぐに眠れない
ぐっすり眠れず朝身体がだるい
毎日のように悪夢を見る
そんな悩みはありませんか。
人間の睡眠は人生の3分の1をも占めると言われています。
疲れた脳を休ませストレスを緩和する役割を果たし、日中壊れた細胞やを修復する大切な癒しの時間でもあります。
人間が生きる上で無くてはならない睡眠は、その品質も大変重要視されています。
浅い眠りや、短い睡眠では身体の緊張やストレスが緩和されず残ってしまいます。
心と身体の健康を考える為には、自然で質のいい睡眠をしっかり取れる事が何より大切です。
睡眠の質が低下する原因は、ストレス、不安、緊張、興奮など様々。
睡眠の質が低下すると集中力が無くなったり、倦怠感に襲われたり、思考がネガティブになったりと生活に支障を来たします。
ストレスで眠れない・眠りが浅い時の対処法をご紹介します。
眠れなくなる原因
ストレス(不安・緊張・環境の変化)
社会人や成人の不眠の原因の多くは、ストレスによる物です。
仕事や人間関係、環境の変化など様々なストレスにさらされる事で、筋肉が緊張し血流が悪くなります。
ぐっすり眠った後は身体が温かくなっていると感じる事があると思います。それは血液が全身を巡り酸素や栄養素をしっかり運んでいた証拠です。
逆に身体が緊張している時は直ぐに目が冴えてしまったり、手足の冷えで目が覚めてしまうと言う経験もあるでしょう。
身体が疲れて眠気が来ても、血流が悪く質のいい睡眠が取れていないと眠りが浅くなりやすくなります。
良い睡眠をとるためには、身体を温めて血流を良くし、血液が全身に巡り栄養素や酸素を運ぶ必要があります。
しかし、ストレスからくる緊張で血流が悪くなると全身に血液が巡らず、身体が温まりにくくなり質のいい睡眠が取れなくなってしまうのです。
脳の興奮
「遠足前症候群」なんてフレーズを聞いたことがありますか?
小学生が遠足前に興奮して夜眠れなくなってしまうという現象です。
小学生の遠足なら可愛いエピソードではありますが、大人に置き換えると可愛いとは到底言えない状態になります。
翌日の仕事や大切な約束事を控えて寝不足では本来のパフォーマンスのほんの一部しか発揮出来ない可能性だってあるのです。
楽しいこと、不安なこと、怒り、光や音など様々な原因で脳は興奮し活発に動き出します。
身体が疲れていても脳が動いていると、深い睡眠が取れずに睡眠が浅くなってしまいます。
翌日の仕事に対しての不安や、誰かに対しての怒りはもちろんですが、眠る前に見ていたテレビやスマホの光や音も脳を興奮させる原因になってしまいます。
生活習慣による体内時計の乱れ
夜更かしが習慣になるとどんどん寝る時間が遅くなっていく…と言う経験はありませんか?
体内時計は些細な事で直ぐに乱れてしまいます。
夜遅くまでテレビを見たり、ゲームをしている
残業が続き、帰宅時間が遅くなり就寝時間も遅くなる。
眠れないから、眠くなるまでスマホを眺めている。
赤ちゃんが居て夜中々寝てくれ無いと言う場合もあるでしょう。
病気やホルモンバランスの乱れ
他にも抑うつや、更年期障害など精神的な病気や加齢とともに訪れるホルモンバランスの変化も不眠の原因となります。
抑うつ症状も、ホルモンバランスの乱れも自律神経の働きに大きく影響を与える事が分かっています。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つからなり、交感神経は主に日中に活性化し、心拍数を上げ運動機能を活性化させる役割を果たし、逆に副交感神経は身体を休ませている夜間に活性化し傷ついた細胞を修復したり、免疫組織を増加させたりといった働きをします。
自律神経は脳からの司令によりホルモンを分泌させて交感神経と副交感神経コントロールして居ます。
自律神経の乱れが顕著に現れる抑うつ状態や、更年期などのホルモンバランスが乱れは、交感神経と副交感神経の働きの均衡を崩す事になり、不眠につながってしまうのです。
就寝前のポイント
リラックスする
深呼吸
深呼吸は副交感神経を優位の状態に切り替え、自律神経のバランスを整えてくれるリラックス方法です。
4拍で吸って10拍で吐く呼吸を5回ほど繰り返してみましょう。
吐く時は身体の息を全て吐き切るイメージで吐き、吸う時は大きく肺を膨らませるイメージで吸います。
体を温める
人は上がった体温が下がる時に入眠すると言われています。
身体が冷えていると体温が上がるのに時間がかかり、眠るまでの時間が掛かってしまいます。
就寝前は冷たい飲み物や食べ物は控え、温かい物を飲む。秋・冬の時期はお風呂に入ったり、足湯や湯たんぽなどを使って末端を暖めるなどの身体を温めるのがおすすめです。
食事は就寝3時間前までに終わらせる
就寝間際に食事を取ると、身体をめぐるべき血液が消化のために胃や腸に集中してしまい睡眠の質が低下してしまいます。
食事は睡眠の3時間前までに済ませ、就寝時に胃の中に物が残っていない状態にするのがおすすめです。
もし忙しくて食事の時間が遅くなってしまう場合は、消火に良い食べ物を選ぶようにするのがおすすめです。
就寝2時間前からブルーライトを浴びない
テレビやゲーム・スマホなどから発せられるブルーライトは脳に強い刺激を与えます。
就寝直前までスマホを弄っているとどうしても脳が起きた状態になり眠りが浅くなってしまいます。
より良い睡眠を取る為には就寝2時間前ぐらいからブルーライトを浴びない工夫をする事が重要です。
どうしてもスマホを使いたくなってしまうと言う人は、就寝2時間前からのスケジュールをスマホやテレビが必要なくなるようなものにしてみるといいでしょう。
もし22時に就寝する場合
- 19時 食事を終了
- 20時 入浴
- 21時 読書・ストレッチ
- 22時 就寝
就寝1時間前ぐらいから照明を間接照明に切り替え、アロマを焚いてストレッチをしたり、クラシックを聴きながらホットタオルなどで目を温めてリラックスする時間にするのも良いですね。
寝る時間と起きる時間を決める
今現在生活リズムが不規則で体内時計が安定していない人でも、規則正しい生活を送る事で体内時計を整える事ができます。
大切なのは忙しくても毎日眠る時間と起きる時間を決める事。
寝る前は照明を落とし、スマホやテレビを見ないように心がける。
朝起きたらカーテンを明け陽の光を浴びる。
そうする事で身体が眠るべき時間と起きる時間を記憶し、睡眠時間が短くても質のいい睡眠を取る事が出来るようになります。
バランスの取れた食事も快眠に効果あり!
自律神経を整えるためには規則正しい生活とバランスが取れた食事が必要不可欠です。
現代人は炭水化物の摂取が多くなりがちで、タンパク質が少ない傾向があります。
成長ホルモンを分泌させるには良質なタンパク質が必要不可欠です。
消化に時間がかかる肉類と比較的消化の早い魚、大豆、卵などを組み合わせて取るのが望ましいです。
また、ホルモンを分泌させるにはタンパク質だけでなくミネラルも必要です。
ミネラル分が豊富な野菜や海藻を意識して摂るようにしましょう。
おすすめは、ご飯、主菜、副菜、汁物がバランスよく摂れる定食。
もしゆっくりと食事を摂る時間が無い人は、チーズやヨーグルトなどのタンパク質とサラダを意識して取り入れるようにして食事のバランスを取るのがオススメです。
緊張緩和・リラックス効果がある成分を取り入れる
トリプトファン
トリプトファンとは必須アミノ酸の一つです。
必須アミノ酸とは身体を作る上でなくてはならない成分の事。
その中の一つのトリプトファンが不足すると不眠症や睡眠の質を低下させる事が分かっています。
トリプロファンは、摂取する事で幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を助ける事ができます。
セロトニンは神経の興奮や身体の緊張を抑える効果があり、自律神経のバランスを整える役割を果たします。ですが、ストレスや疲労が溜まるとセロトニンの分泌量や働きが制限されてしまうため、常に体外からトリプトファンを摂取する必要があるのです。
トリプトファンは体内では生成できないため、食事やサプリメントからの摂取となります。
トリプトファンが多く含まれている食材は主に、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品や、チーズ・牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類です。
また、ごま・ピーナッツ・卵・バナナもトリプトファンが含まれています。
リモネン
リモネンはレモン・オレンジ・グレープフルーツなどの柑橘類に含まれる成分の事。
柑橘系のアロマを炊くと安眠できると言われているのは、このリモネンがリラックス効果を生み出しているからです。
またリモネンには免疫力アップの効果があり体の免疫力を活性化し、菌やウイルスが体内に侵入するのを防ぐ作用があります。
リラックスと安眠の効果を得たいならリモネンを上手く使うのがオススメです。
テアニン
テアニンとは緑茶に多く含まれる旨み成分の事。
緑茶を飲んでホッとした経験は誰しも有るでしょう。実はアレは日本人だから緑茶が好き!と言う訳では無く、テアニンがリラックス効果を生み出していたからなんです。
テアニンには疲れた脳をリラックスさせ、イライラ解消や気持ちを穏やかにする作用が確認されています。
テアニンには交感神経の働きを抑え副交感神経を優位にしてくれる働きがあるため、リラックス効果だけでなく安眠のサポートにも効果があります。
健康な男性に対して6日間、就寝前にテアニンを摂取する実験を行った所、睡眠の質が改善されたとの結果も出ています。
参考:【第2回】テアニンで夜もぐっすり | テアニンのおはなし | 食と健康Lab | 太陽化学株式会社
GABA
チョコレートなどでもお馴染みのGABAは実はアミノ酸の一種です。
GABAにも活性化した交感神経の働きを抑え、副交感神経を優位にしてくれる働きがあります。「 ストレスに強い」と言うイメージでGABA配合の商品が売り出されているのは、この副交感神経を優位にして脳の興奮を抑えてくれる働きが確認されているからです。
実際、GABAストレス研究センターでの研究においても、日中に摂取したGABAがその日の夜の睡魔にも効果を表すと言う結果が発表されています。
その研究結果からも、GABAが睡眠の時間と品質改善に効果が合った事が検証されました。
参考:新発見!昼間に摂取したGABAがその日の睡眠の質を改善 – ギャバ・ストレス研究センター
睡眠に効果があるアイテムを使う
アロマ
上でリモネンの効果についてお話ししましたが、アロマテラピーは安眠にとても有効な方法として知られています。
オレンジ・スイートの精油を10分間嗅いで就寝すると副交感神経の働きが向上し身体がリラックスできたと言う研究結果があります。
また就寝中にも同じ香りを漂わせた所、翌朝もスッキリとした目覚めを迎える事ができたそうです。
また夜泣きをする子供とほの母親に対してラベンダーの香りは安眠に有効であると言う研究結果もあります。
ラベンダーの香りを嗅ぐ事で母親には笑顔が増え、子供の夜泣きが減って睡眠の質が向上したとの事。
香りを単体で楽しむのも勿論、自分の好きな香りをブレンドして寝る前のリラックスタイムとして楽しむのも良さそうですね。
寝具
身体の緊張は血流の悪化に直結します。
もし朝起きて身体が痛い、ダルいと感じる事があるなら寝具が合っていない可能性があります。
睡眠中の姿勢は睡眠の質を高める大きな要素です。
枕の高さやマットレスの硬さを調整するだけでも身体の緊張が緩和され、質の良い睡眠を取ることが出来ます。
特に、身体の中で一番重い頭を支える枕はとても重要です。
枕があっていないと首や肩に負担が掛かり血流が悪くなります。
首や肩は脳へ血液を送る大切な場所ですので、そこの血流が悪くなると脳へ渡る血液の流れが阻害されてしまう事になります。
マットレスを買い換えるのは大変ですが、枕であれば比較的安価に購入する事も出来ますので、まずは枕の見直しから始めてみるのもオススメです。
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サプリメント
- 忙しくて食事に気を使えない。
- 更年期でどうしてもホルモンバランスが乱れてしまう。
- 出来ればすぐにでも安眠したい。
と、言う場合はサプリメントを使用するのもオススメです。
睡眠薬は医薬品で強制的に睡眠へ導く物ですが、サプリメントの場合は睡眠薬のような薬事的な効果は無く、上で紹介したような食事で補えない成分や栄養素をバランスよく摂取し、自然な形で睡眠の質を改善させる事ができます。
自律神経の働きを整える成分や栄養素を食事のサポートとして摂取するものなので、医薬品の睡眠薬のように癖になったり、起床時に身体がダルくなる心配もないのがメリットです。
ストレスや不安で眠れない人は
上手く眠れない、睡眠の質が悪いと言う方の多くは心に不安な悩みを抱えている傾向が強いようです。
生活改善や寝具・サプリメントなどを使用しても上手く眠れない場合は、根本的な原因が別にあると考えた方が良いでしょう。
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日頃の不安や悩みを少しでも軽くして、あなたが安心して眠れるようになる事を心から願っております。