自分は誰にも必要とされていない。
自分には存在価値・存在意義が無い。
自分なんて居ても居なくても変わらないんじゃないか。
価値の無い自分に存在意義なんてない。
そう考えてしまうのはとても辛い事ですよね。
人は一人では生きていけないもの。
会社や学校などの組織、人間関係の中で他者からの評価や価値、自分がそこに存在する意義と言うものを強く意識する機会が数えきれないほどあります。
では、そもそも人間の存在価値や存在意義とは一体何なのでしょう。
どうして我々は自分の存在価値や存在意義をそんなにも気にしてしまうのでしょうか。
今回は、存在価値や存在意義とは一体何なのか。
自分には存在価値・存在意義が無いと思ってしまう理由について考えてみました。
- そもそも存在価値・存在意義とは?
- どうして存在価値・存在意義が必要だと思ってしまうのか
- 自分に存在価値や存在意義が無いと思うのは何故?
- 存在価値・存在意義は他人が決めるものでは無い
- 自分が自分のために生きる事が存在価値・存在意義を作る事
- 他人の評価は後から勝手についてくる
- どうしても心が晴れない場合は
そもそも存在価値・存在意義とは?
日ごろから何気なく「存在価値」や「存在意義」という言葉を使いますが、そもそも存在価値や存在意義とは何なのでしょうか?
存在価値とは?
その存在を意義あるものとして認めるような、人や物事のもつ価値。
存在意義とは?
ここに存在しているということの重要性や価値を意味する語。存在の意義。この場に自分が居合わせることにより生み出される価値、この世界に生きているということの尊さや不可欠性などについて用いられる語。もっぱら、そのような重要性や価値の欠如を疑う場面において言及される。
存在価値・存在意義はどちらも自分が存在する重要性や必要性を表す言葉です。
我々は普段から無意識に自分が存在する事に対しての意味合いやそれについての価値について考えています。
自分の存在価値や存在意義に対して満足感を得られていれば特別それを意識する事は無く、「自分がここに居る事」に対して何の疑問も抱く事も無いでしょう。
しかし、自分の存在価値・存在意義に疑問を持ったり、満足感を得る事が出来なければたちまち「自分の価値」に疑問を感じるようになってしまいます。
自分の存在価値、存在意義について考える時、私たちは何かしらの不安や満たされない思いを抱えているのです。
どうして存在価値・存在意義が必要だと思ってしまうのか
人間は集団生活をする生き物です。
我々は集団で生きる中で自然と役割分担を求められます。
その役割分担の中で人は存在価値・存在意義を確立しているのです。
太古の昔から役割分担があった
少し話しは飛躍しますが、原始時代で役割を考えて見ましょう。
我々の祖先がまだ集団で狩りをして獲物を捕らえていた頃、
男性は狩りをして女性は村や子供を守り育てると言う役割がありました。
狩りをする男性の中には、獲物を追いかけるのが得意な人や罠を作るのが得意な人が居て、女性の中には料理が得意な人がいたり、葉っぱや木の枝で籠を編むのが得意な人がいた事でしょう。
まだ狩りも料理も出来ない子供たちだって、大人の手伝いをしたり、自分より小さな子の面倒を見ながら生活していたはずです。
得意な人は苦手な人の分を補い、他者を上手くフォローしながら互いに支え合って生活をしてきました。
我々は太古の昔から各々の特技や特性を集団の中で生かし、互いを支える事で上手に暮らしてきたのです。
現代では役割分担の意味合いが変わってきている
現代でも、我々は幼い頃から自分の役割や立場を確立し誰かの役に立つ事が「良い事」だとして育てられてきています。
それと同時に、近年では他者とは違うユニークな特性を尊重し周囲が褒め讃える文化も育まれてきました。
例えば、スポーツが得意な子がヒーロー扱いをされたり、勉強ができる子が一目置かれたりといったものです。
現在では戦前戦後のような全員前へ倣えの教育は廃れ、他人とは違う優れた個性を持つことが素晴らしいと言う風潮がどんどん強くなっています。
その結果、いつの間にか役割分担は相互協力の意味合いよりも「他者よりも優れている事」の意味合いを強めていきました。
つまり、変化する時代の中でいつのまにか我々の存在価値は、自分が他者の為に何かをする事よりも、他者から必要とされる事、他者から尊重される事そのものだという価値観が強くなってしまったのです。
自分に存在価値や存在意義が無いと思うのは何故?
自分に存在価値や存在意義が無いと思っている人の多くは、「自分が他者から必要されていない」と言う満たされない思いを持っているのでは無いでしょうか。
「自分は他人より優れている物が無い」
「他人の役に立てる様な特技を持っていない」
「自分よりも優れている人はたくさんいる」
「自分がここに居なくても変わりは沢山いる」
こういった気持ちが、ひいては「自分が存在していても意味が無い」という思いに繋がってしまうのです。
しかし、 上で書いたように元々の存在価値・存在意義と言うのは「他者」を主体とした物ではありません。
自分以外の誰かにとって価値があるか無いかでは無く、自分が他の誰かをフォローする事、自分が誰かと協力しあう事、それ自体がそもそもの存在価値であり、存在意義なのです。
存在価値・存在意義は他人が決めるものでは無い
存在価値・存在意義が元々は自分を主体としたものであった事を理解して頂けたでしょうか。
自分が他の誰かのために何ができるか。
ただそれだけで良いのです。
我々はいつの間にか他者よりも優れている事、他者から求められる事にばかり気にするようになっていましたが、他者から見た自分の価値など本当は何の意味も無い物なのです。
この世界には70億人以上の人間が居ます。
そしてその一人一人がそれぞれ違う価値観を持っています。つまり70億通り以上の価値感がこの世界には存在する事になるのです。
もし他人が主体となって自分の価値や意義が決まるとなれば、あなたは誰の価値に合わせて生きれば良いのでしょうか。
人の価値観はそれぞれで、自分以外の全員に見合う価値などこの世界に存在しないのです。
あなたはただ、自分がどのように行動するかを、自分の価値観で決めればいいだけなのです。
自分が自分のために生きる事が存在価値・存在意義を作る事
しかし、それでも「どうしたら自分に価値を見出せるか分からない」と言う人はいるでしょう。
引っ込み思案で中々他者と付き合えない。
自分に自信が無くて他者と関りを持つのが恐い。
そんな人も少なく無いでしょう。
しかし、我々が生きるこの世界で他者と関りが無い事など、実は一つも無いのです。
たった一人、部屋でテレビを見ていたとしても、あなたは常に他の誰かとの関わりを持ち続けています。
ニュースを読むアナウンサーや、目の前で飲んでいるペットボトルを製造している人、あなたの住んでいる部屋や家を建てた人など、あなたの周囲には見えていないだけで様々な人があなたと関りを持っています。
もっと言ってしまえば、買い物をした時に払う消費税だって誰かの役に立っているのです。
あなたはそんな人たちの存在を意識して行動するだけで構いません。
例えば、ゴミを捨てる時に「ゴミ処理場の人が困らないように」と丁寧にゴミを分別する事だって、他者に協力する事になります。
例えば、コンビニのレジ横にある募金箱に数円募金をするだけで、困っている誰かの為に役に立つことが出来るのです。
もっと直接的に人の役に立つのであれば、
声を掛けなくても電車の中でさり気なくお年寄りに席を譲ったりすることもできますし、落とし物を交番に届けるのだって誰かの為になっています。
自分に出来る小さな親切を積み重ねる事によって、自分の存在価値や存在意義も少しずつ積み重ねる事が出来るのです。
他人の評価は後から勝手についてくる
「せっかく親切にしたのに感謝されない」とか「頑張っているのに評価されない」と言う不満の気持ちも出てくるでしょう。
しかし、そう思うのも最初のうちだけです。
何故なら、自分が自分の価値観を元にしてする行動と言うのは、他者から評価されなくても自分自身が満足する事ができるものだからです。
「自分がこうしたいからする」と言う行動は、自分で考えて行動を起こし、それを完結するだけで満足感を得る事ができます。
美味しい物を食べたいから食べるのと同じように、自分が他者の役に立ちたいからやる。
日頃からそれだけを意識していれば、他人の評価などなくとも自分の存在価値・存在意義に対しての満足感は十分得る事ができるのです。
そして、面白い事に他人の評価と言うのは後から勝手について来るものでも有ります。
先ほども話しましたが「他人の価値はそれぞれ」です。
しかし、「気持ちが良い事」「素敵な事」の価値観は人によってそう大きく変わるものではありません。
あなたが日頃から自分の為に「他者の役に立つこと」を率先して行っていれば、周囲はあなたの事を「気持ちが良い事をする人だな」「いつも素敵な事をしている人だな」と評価するようになるのです。
自分が自分の価値観で他者の為に行動し、他者がそれを評価する。
この仕組みが本来の存在価値・存在意義なのです。
どうしても心が晴れない場合は
どうしても心が晴れなかったらカウンセリングを受ける事をおすすめします。
抱えてる物が大きすぎたり、長年苦しんでいた場合、どうしても自分だけの力でモヤモヤを解消するのは難しい物です。
そんなときは我慢をせずに専門家によるカウンセリングを受ける事も検討してみてください。
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他人の価値観に振り回されれず、あなたが自分らしく生きていけますように心から願っています。
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